シュ

昨日書店に行くと、雑誌『芸術新潮』でシュルレアリスム特集をやってた。
誌面をパラパラとみてみると、意外にもマニアックな図版が多い。
給料入ってから買おうと思ったが、気になったので今日購入。


表紙はマグリットの『秘密の分身』(初めて見た)。
特集ページを開くとエルンスト、お次はデ・キリコ
このデ・キリコは他の(キリコの)作品とはまた違う雰囲気である。
で、次にまたエルンストのコラージュ作品と絵画『ユビュ皇帝』。
この誌の良いところはデ・キリコ、エルンストから入ってるところだ。

(あれ・・・。
 シャガールがない・・・。)

デ・キリコは形而上絵画というジャンルを打ち立て、のちのシュルレアリスム絵画に影響を与えた。
エルンストはダダを経てシュルレアリスムへと移って行った画家。
まあデ・キリコは有名なんでアレだが、エルンストは日本ではやや知名度が劣る(ダリやマグリットの陰に隠れてしまう)。
エルンストで最も有名なのはコラージュ作品である(『百頭女』『慈善週間』など)。
このコラージュはハウスマンらのソレと違い、極めてシュルレアリスム的。
デペイズマンという言葉は彼の作品のためにあるのではないか、と思う。
絵画におけるイマジネーションも美しい。
ストーリー性、というか、情況が存在するのだ。
(今回エルンストにとって重要な鳥というファクターは無かった)
あとはダリ、タンギー、マッソン、ミロ・・・常連ですね。
甘美な死骸のページも面白かったが、どっちかというとアレはダダ臭い。


へえ、ブローネルなんて知らなかった。
ネットで調べてもあんまり出てこない、画集とかもない。
うーん、残念だな。
すごい好きなんだけどな、コレ。
表現を開放してるものと、学術的なもの、どちらも素敵だ。


東京の新国立美術館シュルレアリスム展(2月9日〜5月9日)がやるらしい。
行きたい・・・行けるかな、きついけど日帰りで・・・。
いやあ、無理か、どうだろ・・・行きたい・・・。
ブローネル見たいなあ、こんなときぐらいしか見れそうにないもんなあ。
真面目に考えておこう・・・。


他にも誌面には、テオ・ヤンセンなんかが載っていて面白かった。
しかし、この薄さで1400円はちょっと値が張るな、と顔をしかめた。





やはりアイデアだけではどうにもならないのが表現だ。
イデアとは外界、もしくは状況を理性で解釈することにより生まれるが、イマジネーションは外界と内面のつながりを認識し、感覚的になることによって生まれるもの。
やはり、自分と向き合うことしかない。

(現在新しく描こうとしてるのは、まさにイマジネーションだと、ひそかに思う。)